「失敗するのが怖い」
「帰国後の進路が不安」
ワーキングホリデー(ワーホリ)を始める前は誰しもこのような不安や悩みを抱えるのではないでしょうか。
ワーホリは年齢制限もあるので若いうちにやっておきたい、けどワーホリで失敗したら将来露頭に迷うのではないだろうか。
行って後悔はしないだろうか。やっぱりワーホリ行くのはやめようかな。
そう悩む気持ち、よく分かります。
そこで、今回は実際に僕が経験した失敗、および僕のワーホリ友達から聞いた、ワーホリでの失敗例を10パターンご紹介します。
本記事では、ワーホリでありがちな失敗例からワーホリの現実を知っていただき、あなたのワーホリライフがより有意義なものになるための教訓にしていただければ幸いです。
あなたにとってワーホリの「失敗」とは?

突然ですが、あなたにとってワーホリでの失敗とは何ですか?
きっと多くの方は以下のような例を思い浮かべたのではないでしょうか。
- 英語が話せるようにならないこと
- 日本人とばかりつるむこと
- 外国人友達ができないこと
これらはワーホリの失敗例の代表格といえますね。
せっかく海外にまで行ってワーホリしているのですから、「英語が話せるようになりたい」「外国人友達を作りたい」と思うのは当然のことかもしれません。
でも、ワーホリでの失敗は本当にこれだけでしょうか。
ここからはワーホリの一経験者として意見を述べますが、「失敗」というのは人それぞれ定義が異なるのではと考えています。
例えば、将来はニュージーランドの寿司屋で働きたいと考えているAさん(男性)がいるとしましょう。
Aさんにとっての一番の目的はニュージーランドの寿司屋で働くことですから、Aさんにとっての失敗とは「ニュージーランドの寿司屋に就職できないこと」「ニュージーランドのワークビザ、永住ビザが取れないこと」でしょう。
もしAさんがニュージーランドの寿司屋でずっと働くことができれば、たとえ外国人の友達ができなくても一概に「失敗だった」とはいえませんよね。
よく、いろんなブログやサイトなんかを見ると、「英語が話せるようにならない」「外国人友達ができない」ことが失敗だと言い切っていますが、僕から見るとそれだけで失敗と決めつけるのはいかがなものかと思います。
失敗とは、自分が決めた目標・目的を達成できなかったことを指します。
もし、あなたが決めた目標や目的が達成できたならば、もう十分成功したと言っていいのではないでしょうか。
世の中には「こういうのが失敗だ」といった固定観念がある気がしてなりません。
「正社員になれない人は負け組だ」
みたいな、歪んだ価値観のあり方に似ているかもしれません。
ぶっちゃけ、失敗の定義なんて人それぞれです。
まずはあなたにとっての「失敗」とは何か、を考えてみましょう。
きっとワーホリ成功の本質が見えてくるはずです。
ワーホリでありがちな失敗例10選

これからご紹介するワーホリでの失敗例は、僕や僕のワーホリ友達が実際に経験した失敗です。
失敗例は挙げればキリがないので、今回はよくありがちな失敗例を10パターンに絞ってご紹介します。
あなたにとっての失敗の定義に当てはめながら、必要な失敗例だけを参考にしていただければ幸いです。
①仕事がなかなか見つからない⇒諦めて帰国する人も
ワーホリでよくある例が、仕事がなかなか見つからないパターン。
例えば、僕がニュージーランドで知り合ったある女性(25歳)の方は、当初は2週間以内に仕事を見つける予定でしたが、最終的には2ヶ月近くもかかりました。
日本ではマッサージの仕事をしていたので、そのスキルをニュージーランドでも活かしたいと思い同業種の仕事を探していました。
ワーホリ当初の所持金もそれほど多くなかったので、仕事探しが遅れるたびに精神的ストレスは大きかったといいます。
彼女以外にも、仕事探しで苦戦している日本人ワーホリメーカーは多いです。中には仕事が見つけられずに帰国した人もいます。
最悪、日本食レストランや寿司屋があるから大丈夫と思うかもしれませんが、日本食系も常に募集しているとは限りません。
どんな仕事をするかによっても変わってきますが、基本的に海外での仕事探しには時間がかかると思っておいた方がいいです。
仕事探し期間中は無収入なわけですから、お金は多めに持っていきましょう(2〜3ヶ月分の生活費)。
②ホームステイが思っていたのと全然違った
これはホームステイあるあるですね。
ホームステイ先の家族と毎晩一緒にご飯を食べて、週末は一家のみんなで旅行したりパーティーしたり。
そんな絵に描いたようなホームステイ生活を想像していて裏切られたワーホリ友達も少なからずいます。
- 料理は各自チンして食べるスタイル
- 両親とも仕事が忙しく全然話せない
- 家族仲が悪くコミュニケーションがほぼ無い
- ホームステイ先がネイティブでない(インド人)
- 小遣い稼ぎでやっている感が見え見え
ワーホリ中はいろんな日本人と情報交換してきましたが、ホームステイに関してあまり良い噂は聞きませんでした。
もちろん、中には絵に描いたようなホームステイ家庭もあるそうです。
ただ、あなたにとって本当に良い家庭は稀だと思っておいた方がいいでしょう。
むしろ多少の不都合は受け入れるくらいの覚悟で行った方がいいかもしれません。
③シェアハウスでの生活が想像以上に辛い
生活費の節約のため、シェアハウスに住むワーホリメーカーも多いですが、シェアハウス生活が想像以上に辛いという話もたまに聞きます。
- 寝室は1部屋に7〜8人とすし詰め状態
- 毎日トイレ、シャワーの争奪戦が起きる
- キッチンがなかなか使えない
- 自分の食べ物が勝手に食べられる
- 変な虫やGが大量発生している
- 外国人のカップルが夜な夜な発情している
などなど、実際にシェアハウスに住むとこのような悩みや不満に直面します。
シェアハウスには国籍も価値観も違う他人どうしが住むわけですから、当然何かしらのトラブルは起きます。
僕も最初はシェアハウス生活に抵抗がありましたが、生活費が安いので「慣れ」で乗り越えました。
もしシェアハウスに住む予定でしたら多少の不便さは受け入れる覚悟をしておきましょう。
ただし、よほど生理的に受け付けない、もしくは警察沙汰になるようなデンジャラスなシェアハウスであれば引っ越しましょうww
④英語が全然上達しなかった
ワーホリした日本人のほとんどは英語が話せない、という噂はよく聞きますが、実際にその通りだと思います。
僕も自慢できるほど上達していないので他人事ではないのですが、僕が知る限りでは英語が不自由なく話せる日本人は半数もいないのが現実です。
(たぶん、良くて20%くらい)
もちろん、英語の上達だけが全てではありませんし、人によっては英語以外にやりたいことに熱中している人もいましたし。
でも、きっと多くのワーホリメーカーは英語が話せるようになりたいと思いながらも、最終的に目標を達成できずに「失敗してしまった」と感じているはず。
一方、ワーホリ中に英語が上達し、現地の人とストレスなく会話している日本人にも何人か合いました。
英語が上達する人とそうでない人の違いは一体何なのか?
それは単純に「経験の差」だと言えます。話せるようになる人は失敗を恐れずにどんどん外国人に話しかけていきますし、現地のコミュニティにも積極的に溶け込もうとします。
もちろん、英文法や単語などの基礎力も必要ですが、英会話上達の一番の近道は実際に現地の人とのコミュニケーションを通して英語を「使う」ことです。
スポーツでも同じことが言えますよね。
「英語が全然上達しなかった」というのは単純に練習量が足りていない場合がほとんどです。
⑤語学学校がつまらなさ過ぎて途中で辞めてしまった
これは特別珍しい話ではありませんが、僕が当時仲良くしていた日本人女性ですごい人がいたので紹介します。
その女性(Nさん、30歳)はもともと外国語大学出身である程度英語は話せたのですが、「NZ英語はアクセントが違う」からと現地の語学学校になんと6ヶ月間通うことにしました。
しかし、2ヶ月が経ったある日、突然「辞めた」という連絡をよこしました。
なぜなのか聴いてみたら、「つまらなさ過ぎて時間のムダだった」んだそう。
Nさんの申し込んだ語学学校は、入金後の返金がないので残り4ヶ月分のお金をドブに捨ててしまったも同然です(←Nさん表現悪くてすみません)
また、他にも6ヶ月申し込んだけど途中からマンネリ化してキツかった、という話も聞きました。
せっかく高いお金を払って学校通っているのに、これほどもったいない話はありません。
かといって、最初から語学学校に通うなら日本にいる間に決める必要があるので、非常にリスキーな賭けですよね。
ですので、語学学校を申し込むなら最初は短め(2週間くらい)に設定しておき、自分に合うようなら延長するといった方法が失敗しにくいです。
⑥ネイティブの友達が1人もできなかった
ワーホリしていればネイティブの友達の1人や2人はできるでしょ。
なんて思っていたら、現実はそんなことありません。
まず、語学学校には基本的にネイティブスピーカーは先生以外いないので、そうなれば学校以外で知り合う必要があります。
ところが、ネイティブと知り合えない人は以下のパターンに陥りがちです。
- 日本食レストランで働く
- シェアハウスは日本人オンリー
- 家と職場の往復が日課
この状況では現地のネイティブと知り合うチャンスはほぼありませんよね。
また、ファームジョブ、フルーツピッキングの仕事は一見良さそうですが、労働者のほとんどは中華系やヨーロピアン系のワーホリが多いので、ネイティブの友達を作るという目標達成はなかなか難しいかもしれません。
もしネイティブの友達を作りたいと考えているなら、ネイティブの人が集うイベントに参加するのが一番確実です。
知り合いの1人は現地のスポーツクラブに交じっていましたし、都会であれば日本人主催の国際交流会に参加するのも1つの手です。
⑦買った中古車がわずか4ヶ月で廃車になってしまった
これは僕が経験した失敗例ですが、ワーホリ用に買った車がエンジンの故障でわずか4ヶ月で壊れてしまいました。
ニュージーランドでは中古車をディーラーを介さずに直接売買する方法が一般的で、ディーラーよりも安く購入することができます。
金銭的余裕のないワーホリピーポーにとってはうれしいんですが、中には故障者を売っている悪質な人もいるので結構リスキーな取引です。
そして、僕はまんまと故障者を買わされました(←インド人にはマジ注意。見抜けなかった自分が悪いんですがw)
2,800ドルが一瞬で吹っ飛びましたw
結局、その後ディーラーで4,500ドルの車を買い、最後まで乗り切りました。
最初からディーラーで買えばよかったと後悔・・・。
ワーホリで車を購入される方は、くれぐれも気を付けてください。
購入前に、一度カーショップで点検(WOF)してもらうことを強くオススメします。

⑧お金がなさ過ぎて途中で帰国してしまった
ワーホリしている人の中には、極端にお金がない人もいました。
僕の知り合いの女性(Yさん)の話ですが、彼女は所持金わずか20万円でニュージーランドに渡航したといいます。
その後、運良くすぐに日本食レストランで働くことができましたが、こういうケースは珍しいです。
人づてに聞いた話だと、お金が全然なくて帰国した日本人もいるそうです。
その人は渡航時は最低限のお金しか持ってきておらず、最初はバックパッカーのエクスチェンジで宿代を節約していました。
ただ、本命の仕事がなかなか決まらずに生活費は目減りする一方。
2ヶ月経っても見つからなくて、とうとう諦めて帰国を決めたそうです。
なんとも残念な話ですが、お金がいかに大事かを思い知らされました。
ワーホリする方は日本でお金をしっかり貯めてから行きましょう。

⑨自分を変えたいと思っていたが、結局ほとんど変わらなかった
これは僕自身がそう感じていることでもあります。
全く1ミリも変わらなかったのか、というとそうでもありません。
でも、僕の場合は
- ワーホリ行けばイケイケピーポーになれるかも
- 自信満々で何でも率先してできるようになる
- 人見知りがなおるかも
- 女子からモテモテになるかも
なんていうことはほぼありませんでしたww
中にはイケイケになって帰国する人もいるみたいですが、僕の知る限りでは劇的に変わる人は稀です。
「自分を変えたい」という気持ちはもちろん大切ですし素晴らしいことですが、あまり期待しすぎると達成できなかった時のショックから自分を責めてしまいかねません。
「自分を変える」というよりは「自分を見つめ直す、自省する」という心構えで行った方が後悔しにくいかと思います。
⑩帰国後の再就職に苦戦している
これはネット情報でも良く言われていることですが、確かにその通りだと思います。
看護師や美容師など、手に職のある方は帰国後も比較的仕事を見つけやすいですが、事務などの一般職であればそうはいきません。
ワーホリってそもそも「ホリデー」がメインのビザなので、世間からしたら「1年間海外で遊んできた」と思われても仕方ありません。
日本はまだまだ学歴、職歴重視の社会なので、ワーホリのように一旦空白の期間があると大きなハンデとなってしまいます。
ワーホリする人=社会から逃げている人という認識も少なからずあるようです。
もしあなたが会社経営者だとしても、いつ会社を辞めるか分からないようなワーホリ経験者よりも新卒など長く勤め続けてくれそうな人を採用するのではないでしょうか。
とはいっても、世の中いろんな仕事があるので、会社の規模やポジションにこだわらなければ就職できる可能性は高くなります。
また、最近ではノマドワーカーのような就職しない生き方をする人も増えてきているので、そういう人生もアリかなと思います。
(僕も一応、ノマドワーカーの分類に入ります)
ワーホリで「失敗」しないための3つの心構え

ワーホリにおける失敗の定義は人それぞれ異なるかと思いますが、行くからには自分が納得できるようなワーホリにしたいですよね。
そこで、当時の僕がワーホリで失敗しないために心がけた3つのことをご紹介します。
「英語」だけを目的にしない
ワーホリする方の多くは英語が話せるようになりたいと考えているかもしれません。
もちろん、英語のために語学学校通ったり現地の友達作ったりして努力することは素晴らしいと思います。
でも、注意してほしいのが「英語だけ」を目的にしてしまうことです。
これは僕自信が痛感したことでもありますが、英語だけを目的にしてしまうと、そもそもワーホリする意味がなくなってしまうからです。
英語の上達なら、別にワーホリしなくても日本国内で英会話スクール通ったりオンライン英会話を受講したり、手段はいくらでもあるはずですよね。
英語だけを目的にワーホリしに行ったとしたら、途中で何をしに来たのかわからなくなり、ただ闇雲に1年を過ごしてしまう可能性が高いです。
英語はあくまで日本人以外とのコミュニケーションのツールに過ぎません。
最終的には、英語を習得した後にその国で「何をしたいか」が重要だと僕は考えています。
(途中でそのことに気付きましたw)
語学留学なら英語を学ぶ目的としてふさわしいかもしれませんが、ワーホリをするのでしたらもう一歩先の目標・目的を持つことをオススメします。
時間は有限であることを意識して過ごす(ワーホリのプランを決める)
ワーホリの期間は1年間、延長しても最長2年間(オーストラリアの場合)です。
一見長く感じますが、1年という時間は案外あっという間に過ぎます。
ワーホリ始めて最初のころは慣れないことも多くバタバタしつつも充実するかと思います。
でも、ワーホリ生活も慣れてくると人によっては感覚が麻痺し、このままずっと同じ生活が続くものだと錯覚してしまいがちです。(一時期、僕もそうでしたしw)
そして気づいたら帰国日が近づき、
「1年間何してたんだろう・・・」
「なんか日本にいる時とほとんど変わらない生活してたな・・・」
という現実にショックを受けるかもしれません。
せっかくの1年間を有意義に過ごすためにも、ワーホリ中は常に「時間は有限であること」を意識しておきましょう。
これはワーホリする目的に通じることでもありますが、ワーホリ行く前に1年間をどう過ごしたいかのプランをいくつか具体的に決めておくことをオススメします。
失敗しても自分を責めない
いくら入念に準備しても、ワーホリ生活は思わぬ方向に向かうことも少なくありません。
「こんなはずじゃなかった」
と、人によっては自分が思い描いていたワーホリとはかけ離れてしまい、後悔にさいなまれるかもしれません。
でも、僕が知る限りではワーホリで失敗しなかった人はいません。
みな、何かしらの失敗や後悔があるはずです。逆に失敗しない方がおかしいと思います。
僕がワーホリして思うのは、自分でワーホリ行くと決めて行動した結果「失敗した」のなら、それだけでも立派だと思います。
世の中にはワーホリしたくても行動できずに「やっぱりワーホリしておけばよかった」という人も少なからずいます。
もちろん、ワーホリするから良い、悪いなんてジャッジするつもりはありません。
ただ、もしあなたが行動した結果「失敗した」のであれば、それは十分誇るべきことだとお伝えしたいのです。
たとえワーホリが現実逃避のためだったとしても、ワーホリ中になんとなく過ごしたとしても・・・
少なくとも、あなたは勇気を振り絞って会社を辞め、航空券を購入し、見ず知らずの異国へ飛び立ったのですから。
その行動力だけでも十分すごいです。
一言で「失敗」として片付けるのは簡単ですが、見方を変えればいくらでもポジティブに変換できます。
失敗を失敗で終わらせるのはもったいない。
たとて失敗だと感じたとしても、ぜひ「行動して失敗した自分」のことを褒めてあげてくださいね。
まとめ
以上、ワーホリでありがちな失敗例をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
- 仕事が見つからない
- ホームステイが思っていたのと全然違った
- シェアハウスでの生活が想像以上に辛い
- 英語が全然上達しなかった
- 自分を変えたくて行動したが、結局何も変わらなかった
など 、思っていたワーホリライフとはかけ離れて「こんなはずじゃなかった」と思う人も少なくないです。
そこで、ワーホリ生活を有意義にするためには、ワーホリする明確な目標・目的やワーホリ中のプランを決めておくことが重要です。
ただ、いくら入念に準備してもワーホリには失敗がつきもの。
本末転倒ではありますが、失敗もワーホリの醍醐味と受け入れることがワーホリ成功への近道じゃないかと思います。
以上、本記事がこれからワーホリする方のお役に立てれば幸いです。